"Credit"の語源を調べる
別の記事で、「信用」について取り上げたいと考えている。そのため、"Credit"の語源をラテン語を中心に調べていく。(wiktionary調べ)なお、ラテン語は本当に駆け出しなのでそのへんは悪しからず。
Credit
|-crédit(古フランス語:信条、信頼)
|-creditum(ラテン語:借金(名詞))
creditum
|-creditus(ラテン語、crēdōの完全受動態)
creditus
1.貸す、貸付、貸している
2.約束する、罪を犯す、委託された、任せている
3.信頼されている、信ずる
4.信じられている、信頼されている、信用されている
5.信じられてた、信じられている
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|- crēdō(creditusは、crēdōの完了形受動態(?)(((原文は"Perfect passive participle" Perfectが、「完了」、passiveは「受動」、participleで「態」という意味があるようだ))))
crēdō
1.(対格、または与格で)信じること、信用すること、信用を与えること
2.~を信じる、~を信じている
3.私は委ねる(約束する)、渡す、託す、任せる
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|- krezdō(古代イタリア語:信じること)
|(以下と起源を同じくする)
|- श्रद्दधाति(インド・ヨーロッパ祖語:信じる)
|-cretim(古代アイルランド語:信じる)
krezdō
1.信じること
(以下は、存在は立証されていないが存在したものと仮定されている)
|- ḱred dʰeh₁-(古代イタリア語:心(heart)を任せる(to place))
以下の複合語
ḱḗr(=heart 心または心臓?)+ dʰeh₁-(~する(to do)、任せる(to place)、位置づける(set))
「証券化」の手法、概論の概論ー流動化
「証券化」の手法についてまとめていく。その前に、証券化の前提となる「流動化」についてまとめておく。
1.普通の貸付
大抵はこう
このとき、債務者は一定期間ごとに、ある一定の金額を返済しなければならない。例えば、クレジットカードならば「1ヶ月後に使った分」、住宅ローンやリボルビング払い、消費者金融ならば「残高に、予め定めた金利の資本回収係数を掛けた額(((修正の余地あり)))」。
ところで、債権者が貸金を専業としていて、元手は現金1000万円としよう。また、貸し出せるものは現金のみとする。それぞれのBSを考えてみると、まずはこうなる。(単位は1000円)
貸し付けたあと
債務者はこれを現代としては高金利な5%の金利で、元利均等返済によって10年間かけて返済して行くものとしよう。毎年の収入はおよそ127万円だ。
2.現金が足りない
さて、債権者は貸金が専業であることはすでに述べた。Aとの契約が始まった直後、もうひとりの債務者、Bが現れたとしよう。債務者Bも、同様に1,000万円の融資を希望している。しかし、もう一度BSを見てみよう
貸し出せるのは現金のみなため、1000万円を融資するには現金が足りない。どうしようか?
3.解決策
ところで、債権者は1年ごとに債務者Aから約127万円を徴収する権利を持っている。言い換えると、「10年後には270万円の利益が得られる権利」を手にしていると言える。では、この権利を、1,050万円で他の誰か売ったとしよう。この「他の誰か」は、通常「通常特別目的会社(SCP)」という会社を指す。そうすると、全体のBSは次のようになる。(((債務者AのBSは考慮する必要がないため、除外する)))
これで、債権者の現金残高が1000万円以上となり、Bに1000万円の融資を決行できる。一見、SCPが損をしているように見えるが、最終的にはAから270万円を受け取れるわけで、債権者との取引で失った50万円を差し引いても220万円の利益が受け取れる。まさにWin-Winの関係といったところだ。
このように、自らが保有する資産を売却し、現金化することを「証券化」と呼ぶ。今回、説明をわかりやすくするため取引の対象は債権としたが、資産ならば別に債権である必要はない。例えば、設備の所有権を他社に移し、現金を受け取ることもある。
4.メリット
債権者にとって、この取引は次のようなメリットがある。
①利益を早く確定させることができる。そのため、少ない資金で多くの融資を手がけ、利益を上乗せすることができる。
②仮に、債務者の返済が滞ったり、あるいは返済ができない状態となっても債権者は損失を被らない(SCPが代わりに被ってくれるため)
③回収に時間がかかる債権を現金化できるため、資金繰りが楽になる。ひいては、キャッシュフローが改善する。